同じ高さの音を結ぶ弧線。タイの付けられた音符は合計した長さの1つの音符として演奏する。
■対位法 counterpoint(英) Kontrapunkt(独) contrepoint(仏)
点対点の意味のラテン語punctus contra punctumから起こった名称。複数の独立した旋律を同時に行う作曲技法をいう。各声部を模倣する模倣対位法が16世紀、パレストリーナによって完成され、17~18世紀、調性が確立されるにしたがって声部の独立と和声が関係付けられる対位法が盛んとなった。この対位法音楽の代表的な作曲家はバッハであり、カノン、フーガなど器楽様式の対位法の全盛時代を作った。古典派以降、和声様式の時代になっても、対位法はそれを補う技法として常に活用されている。カウンターポイント。
■代理和音 substitute chord(英) Stellvertreungsakkord(独)
主要3和音の代理として、それぞれの機能、トニック、ドミナント、サブドミナントをになう和音。主要3和音と上下3度関係にある和音、共通音の多い和音、もとの和音にいくつかの音を付加した和音、増4度(トライトーン)関係の属7の和音などがよく使われる。
■ダウンビート downbert(英)
強拍のこと。指揮をする場合、指揮棒の下降動作で示されるため、downbert(下拍)という。
■タブ譜
→タブラチュア。
■タブラチュア tablature(英・仏) Tabulatur(独)
5線譜ではなく文字や数字を使って音符を書き出す方法。ヨーロッパ全域で古くから器楽奏者に用いられてきた。5線譜による記譜法が発達するにしたがってすたれたが、現在、ポピュラー音楽の間で再び使われている。ギターのタブラチュアでは6線譜に弦と押さえるフレットを示す方法が一般的となっている。
■ため (日)
溜。リズムを微妙に後ろにずらことによって得られる重さやねばりのこと。また、そうすること。