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ミュージカルの発声について

こんにちは。当ボイストレーニングスクール講師の小林桂尉子先生
東京・吉祥寺 M&N Bit Of Sound ボイストレーニングスクール ボイストレーナーのけいこです。

今回は、ミュージカルの発声について、分かりやすく、ポピュラーなミュージカル映画等も例に挙げながら、私の主観でお話ししてみたいと思います。

ミュージカルの発声には、大きく分けて、クラシック系と、ポップス系の両方があります。これは、演目によって違うようです。

古い時代のミュージカルは、比較的クラシック系の発声が必要とされる場合があります。具体的に演目を挙げてみます。「南太平洋」、「サウンド オブ ミュージック」、サラ ブライトマンの為に書かれた「オペラ座の怪人」、役柄にもよりますが、「ウエスト サイド ストーリー」、「美女と野獣」等。

「レ ミゼラブル」に関しては、エポニーヌ役はポップス系だけど、フォンティーヌ役は、どちらもあるそうで、これは演出家次第だと、聞いたことがあります。何れも、クラシックの要素があった方がいい演目で、基本的には、圧倒的にポップス系の発声が必要だと思います。例を挙げてみます。「シカゴ」、「レント」、「コーラスライン」、「ライオン キング」、「アラジン」、最近のミュージカル映画、「ラ ラ ランド」、「グレイテスト ショウマン」等。「ジーザスクライストスーパースター」。この演目は、舞台には出演されていませんが、オリジナルの録音は、ディープパープルのヴォーカリスト、イアン ギランが参加しています。

他にも沢山のミュージカルがありますが、演目によって、役柄によって発声の仕方が違うこと。そして、演出家によっても、どちらを求められるかわかりませんが、圧倒的にポップス系の発声が求められています。クラシック系と、ポップス系の発声を使い分けること、そのコントロールはできますが、喉(声帯)への負担は大きいです。以前の講座、リヒロ先生の「クラシックとポップスの違い」も参考にしてみてください。

ミュージカル俳優を目指している方からよくある質問の一つとして、ポップス曲をかっこよく歌えない。という悩み。私が思うに、言葉を話すように歌う(言葉のリズムを大切にする)ことは、大事なことですが、意識し過ぎて口先だけで歌っているような、ポップスを歌うのに大事な、グルーブ感がなくなりがちです。そして表現しようと、演じようとしてしまうのか、無駄な感情が入り、声帯の位置がずれてしまいます。ミュージカル俳優だけでなく、世界のスーパーボーカリスト達の歌を沢山聞いて、見て、吸収してください。それから、ブロードウェイ、ウエストエンドのパフォーマンスを参考にしてみてはどうでしょうか。オリジナルキャストのパフォーマンスは必見です。

最後に、ミュージカルは、演出家の要望に応えられることが大事です。その為に、M&N Bit Of Soundでの基本的なボイストレーニングが必要になってきますので、信じて、今日もよいボイトレができたら幸いです。私達も、サポート頑張ります。

ピッチ、音程を良くするためのポイントと練習方法

こんにちは。当ボイストレーニングスクール講師の小瀬川祐美先生の写真
東京・吉祥寺 M&N Bit Of Sound ボイストレーニングスクール ボイストレーナーのゆみです。

今回は「ピッチ、音程を良くするためのポイントと練習方法」についてお話してみようと思います。

「ピッチ(Pich)」とは、本来の意味としては、モノとモノの一定の間隔、幅の事を指しますが、私たちが普段音楽の中で使うピッチとは、音程。音と音の高さ。高低の度合い。音と音の間隔の事という意味で使われることがほとんどです。本当の音程より上の音を出していれば、ピッチが上がっている(シャープしている)、下の音を出していれば、ピッチが下がっている(フラットしている)など、ピッチが良い、悪い。という風になります。

「ピッチが上手く合いません。」「合わせ方が分かりません。」というお悩みは、前回私の回でお話した、リズムのお悩みと並んでよくお受けする相談です。音程を正しく歌うということはボーカリストとして重要なポイントの一つになると思います。私が考えるピッチを良くするポイントはこの3つだと思います。

1・正しい音程を鳴らせる声帯をつくり、使い方を知る。

柔軟性や筋力が足りなかったり声帯の鳴らし方が良くない場合、思っている音程に上手く置くことが出来ずらくなります。主に、下がって(フラット)してしまう方が多いように思います。ビットオブサウンドでトレーニングする声帯や声帯周りのストレッチや筋トレをしながらコントロール能力を高め、ナチュラルな鳴らし方をマスターしていけると、きれいなピッチに置けるようになってきます。

2・メロディラインやフレーズを丁寧に覚える。

感覚や雰囲気に頼り過ぎてしまわずに、きちんと覚えた方がいいと思います。楽譜は読めなくても大丈夫なので、歌のメロディーラインを曖昧にせずしっかり聴いて覚えるようにしましょう。丁寧にやってみると意外とうる覚えの方が多いです。
ボイトレの時のトレーナーの出すフレーズラインのガイドや、カラオケ音源のガイドメロディに頼り過ぎずに、トレーニングや歌う練習をしてみてください。
またトレーニングの時のフレーズも「ドレミファソファミレド」や「ドミソドソミド」などと覚えて、少し頭で思いながらトレーニングするのをオススメします。小さなものでいいので、キーボードがあるといいですね。今は携帯電話にピアノやキーボードのアプリもあるのでとても便利です。音に合わせてレッスンで使ういつものフレーズを正しい音程で言えるようにするだけでも、歌う音程は断然良くなります。

3・演奏をきちんと聞いて合わせて歌う。

自分の中でだけでメロディを取ろうとしてしまうと、絶対音感、もしくはものすごく正しく音程が取れる必要がありますが、楽器やカラオケの音源は正しい音程を出してくれていますので、そこに合わせて歌えば大丈夫です。(ここには「相対音感」というキーワードも出てきますが、それはまた次回にしたいと思います。)演奏している楽器全体の音や、ギターやキーボードなどの和音楽器の音が聴けるといいのですが、最初難しく感じてしまう場合は、ベースの音を聞くようにして、ベース音に合わせてメロディラインを歌ってみましょう。音程が合わせやすくなります。前回のリズムの時の『リズム感を良くするコツと練習法』と同様に、歌わずにベースの音だけを聴く練習をしてみると、歌っている時も自然に耳に入ってくるようになります。

この3つがバランス良くレベルアップしていけると、お悩みの改善に繋がることが多いです。地味に感じてしまうかも知れませんが、「急がば回れ」これは確かです。歌う楽しさがますます広がります。ぜひみなさんチャレンジしてみてください。

 

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ボーカルマイクの選び方

こんにちは。当ボイストレーニングスクール講師のRIHIRO先生の写真
東京・吉祥寺 M&N Bit Of Sound ボイストレーニングスクール ボイストレーナーのリヒロです。

今日は少し視点を変えて、ボーカルマイクの選び方を私の主観のみで書いてみようと思います。少しみんなが選ぶときの参考になればと思います。

まず、用途によって使い分けます。コンデンサーマイク、ダイナミクスマイク、リボンマイク、この3種類がボーカルマイクとして使われてきました。その中でも現代は、コンデンサーマイクとダイナミクスマイク、この2つを使い分けているのがほとんどです。用途は、コンデンサーマイクは、レコーディングの際に多く使われ、ダイナミクスマイクは、ライブやコンサートでよく使われます。もちろん例外もあるのですが、基本的にはそうです。今日はその中で、ライブ、コンサートで使われるダイナミクスマイクの選び方を私の主観のみで書いてみようと思います。多くのメーカーの中からどのマイクを選べばいいのか、どのマイクが自分に合うのか、迷われている人の参考になればと思います。

まず、最もポピュラーなSHURE(シュア)のマイクについて。私もこのメーカーのマイクを長年愛用してきました。SM58、SM57、ベータ58A、ベータ57A、KSM8、今までこの5種類のマイクをライブ等で使った経験から言うと、ベータ58Aが最も万能なマイクです。パワー、音色、声の入っていくスピード、よく作られたバランスの取れたマイクです。気持ちよく歌えます。1本持っていたいマイクだと思います。それともう1つ、KSM8はパワー系のボーカルにお勧めです。シャウトした時の音も綺麗に拾ってくれます。ストレスなく歌えて声が入ってくれます。かなりいい音で、私が今お気に入りのマイクです。

次に、SENNHISEIR(ゼンハイザー)のE935です。このマイクは感度もよく、音色も素晴らしいマイクです。繊細なボーカリストにはすごく適しています。女性シンガーにお勧めの1本です。

次に、beyerdynamic(ベイヤーダイナミック)のM88TGです。このマイクは癖がなく、かなりいいマイクです。特に低音をきっちり拾ってくれるので、綺麗なハイトーンボーカルの人にお勧めです。弾き語りの時も低音を拾うので、豊かな音の広がりを望めます。

まだまだいいマイクはたくさんあるのですが、まずはこの4本は使い勝手がいいマイクだと思います。ぜひ参考にしてみてください。自分に合ったマイクを見つけて、今日も気持ちよく歌いましょう。次の機会に他のマイクも紹介したいと思います。

 

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歌うときの口の開け方

こんにちは。当ボイストレーニングスクール講師の篠遠恵美先生
東京・吉祥寺 M&N Bit Of Sound ボイストレーニングスクール ボイストレーナーのめぐみです。

今回は、歌うときの口の開け方についてお話ししたいと思います。

たまに生徒さんに、歌うとき口の開け方はどうしたらいいですか?と聞かれる事があります。その時に言わせていただくのが、あくまで自然に口を開けて歌うということです。たまに大きければ大きいほど開けたほうが良いのではないかと思っている方がいます。小さい頃に口を大きく開けて歌ってと言われた方もいるかもしれません。ですが、実際にポップスのシンガーで大きく口を開けて歌っている人は少ないと思います。ただ、例えばスティービーワンダーは、歌っているとき頬が上がって上の歯が見えて少しニヤニヤして歌っているように見えます。そのように歌っているシンガーは多いです。口の周りの筋肉と声帯の筋肉が連動しているというわけではないのですが、あまりに頬が下がって口を上に開けられない人はやはり声が前にも抜けずこもってしまいます。少しニヤニヤして歌うということをおすすめします。声が前に抜けやすく、高い声も少し出やすくなったりする人もいます。もし頬が上がりづらい人がいたら、指で上の歯が見えるように上唇を軽く上げて歌ってみたりすると感覚がつかめるかと思います。もし顎や口周りに力が入って歌ってしまう人がいたら、頬をかるく手で包んで歌うと力が抜けやすくなります。色々方法はあるので、どれが自分に合うか試してみてください。

後は、自分が好きなシンガー、尊敬するアーティストの口の開け方を真似して歌ってみることです。マイケル・ジャクソン、ダイアナ・ロス、スティング、アリシア・キーズ、コリーヌ・ベイリー・レイ、ノラ・ジョーンズ、ブルーノ・マーズ、エド・シーラン….素晴らしいシンガーはたくさんいます。自分にも身につくかもしれません。

普段の自分よりも、歌っているときが一番綺麗でかっこよくなれるように。歌っている姿をたまに鏡で確認するのもいいですね。ちゃんとリラックスしているか、無駄な動きがないかなど。あくまで自然に、だけど少しニヤニヤして歌う。。。おすすめします。

同じ事の繰り返しのボイストレーニング。だけどそれに意味がある。たまに違う方向からも色々試してみてくださいね。

まだ暑い日が続いてますので、体調くずされないように、素敵な一日をお過ごしください。本日も楽しいボイトレを!ぜひサポートさせてください。

低音を出しやすくするためのトレーニング

こんにちは。当ボイストレーニングスクール講師の山田由紀先生
東京・吉祥寺 M&N Bit Of Sound ボイストレーニングスクール ボイストレーナーのゆきです。

今回は『低音を出しやすくするためのトレーニング』についてのお話をしてみたいと思います。

低音が出にくくて悩んでいる方、特に女性の方に多いと思いますが、少しずつ出しやすくなるためのトレーニングをしていきましょう。

低音が出しにくい場合、大体息が苦しくなったり、音がこもったりします。これは、声帯の位置が関係しています。理想的な出し方は、低音でも高音でも自然な声帯の位置で鳴らすことです。しかし、低音を出そうとすると「低い」というイメージがじゃまをして、声帯も下がりやすくなります。そうすると、胴体に響き、こもった音になります。あとは低いことを意識しすぎて、力んでしまうことで、さらに出しにくくなります。

低音が出るときの声帯の状態は、声帯の震える時の長さが関係しています。声帯を、ちょうど弦が震えている状態に見立てると、低音は震える声帯の長さが長くなります。分かりやすくギターで例えると、左手を何も押さえずに弾いてみるような感じです。逆に高音はというと、震える声帯の長さが短くなります。同じようにギターだと、弦を押さえながら弾く状態です。右手に近くなればなるほど音は高くなりますよね。それを声帯でやるのがポップスの発声方法です。これがスムーズに出来るようになると、低音の音域を広げることができます。

ではその方法を試してみましょう。まず、表の声で出しましょう。母音「ア・イ・ウ・エ・オ」の中で得意な発音があればそれがいいと思います。なければどれでも大丈夫ですよ。では、私は「ア」が好きなので、それで進めます。表の声で「アー」とのばしていくのですが、始めは少し高めの出しやすい高さで出しはじめ、音程を坂を降りるように下げていきます。でも、音程は下がっても声帯は下げないように!ここが重要です。音と一緒に声帯が下がっていくと、低くなるにつれ息が苦しくなると思います。では、どの状態になればいいのかというと、「音程は下がるが、喉は下がらない状態」です。言葉で説明するのは少し難しいのですが、口からでる空気の量があまり変わらない感覚のまま音だけ下がっていき、最後低くなったときに、音がガタガタとした感じになります。声帯(ノド)が震える感じが増えてくる感覚になります。低くなったときの音はアの声というより、むしろ口の形がアなだけで、声帯が震えている音が口から出ているだけのような感じです。声帯が緩んでいるような感覚も出てくるかもしれません。ここで大事なのは、無理やり出そうとすると、力んで出ないので、とにかく焦らずリラックス!です。この出し方がうまく出来れば、うまく低音が鳴らせるノドの状態になっています。この感覚のまま低い音を鳴らすようにしてみると、少しずつですが、スムーズに低音が出るようになります。低音の声帯の位置を安定させると、高音の音域も出しやすくなる方が多いです。固まっていた声帯がスムーズに動かせるようになるからだと思います。

ぜひ皆さま試してみてくださいね。それでは楽しいボイトレを!

歌う時の呼吸法、腹式呼吸

こんにちは。当ボイストレーニングスクール講師の小林桂尉子先生
東京・吉祥寺 M&N Bit Of Sound ボイストレーニングスクール ボイストレーナーのけいこです。

今回は、「歌う時の呼吸法、腹式呼吸」についてのお話です。

初めて歌を歌う方にとっては、どうやったらいいのか悩むようです。一般的に、男性は普段から腹式呼吸だと言われてますが、寝ている時は、男性も女性も、腹式呼吸です。仰向けに寝てみて、確認してみてはどうでしょう。息を吸った時にお腹が膨らみ、吐いた時にお腹が元に戻るのがわかると思います。でも、起き上がると上手く出来ない方もいるようです。そんな時は、胸に手を当て、胸を動かさないように呼吸してみてください。解りやすいと思います。

クラシックの声楽や、芝居、声優等の勉強してきた方は、特に腹式呼吸の訓練をすると思うので、得意な方が多いようです。

ここで、具体的な歌う時の方法ですが、まず、みぞおちに手を当て、横腹(ウエスト辺り)に手を当て、ギューと押してみてください。そして、その手を押し返すように息を吸い、吸気呼気を何度か繰り返しましょう。この時、肩が上がらないように気をつけます。次に、息を吸った後、リップロールをしてみてください。下腹部(丹田)が緊張するような、力が入ります。その時は息を吸ったままのお腹の状態がキープされます。つまり、歌う時はこの状態をなるべく維持しながら歌っていくのが、理想的です。最初は、かなり疲れるようですが、日々コツコツと続けてみてください。そのうち、身についていけたらベストです。

腹筋はした方が良いですか?という質問がよくありますが、した方が良いと思います。でも、お腹が割れる程の筋トレは必要ありません。適度な腹筋運動は、歌う時にお腹を使う感じがわかり易くなるので、良いと思います。

当スクールでは、最初に腹式呼吸の説明をしますが、毎回そこに集中したレッスンはあまりしません。なぜなら、お腹(下半身)を意識し過ぎて、声帯の位置がずれやすいからです。クラシック(声楽)のレッスンは、喉を開けて(引いて)大きく呼吸する訓練をしますが、それに近い状態になってしまいます。ポップス系の場合は、息を吸った後に、正しい声帯の位置でリップロールをすることが、大切です。つまり、鳴らし方が良ければ、自然とお腹を使い、自然と腹式呼吸につながります。上手く鳴らせない時は、声帯の位置がズレている場合が多いです。体が疲れている時もコントロールしづらいと思います。正しい呼吸と声帯の位置で、リップロールから、裏声、表声、ハーフトーンと練習ができたらよいでしょう。

自由に息のコントロールができるようになると、もっともっと、、と欲が出て来て、歌うことが今よりも楽しくなると思います。そして、良いボーカリストを沢山聴いて、表現の幅が広がると良いですね。

今日も、ボイトレ頑張りましょう!

ハーフトーンボイスについて

こんにちは。当ボイストレーニングスクール講師のRIHIRO先生の写真
東京・吉祥寺 M&N Bit Of Sound ボイストレーニングスクール ボイストレーナーのリヒロです。

今日は「ハーフトーンボイス」について、みなさんの参考になればと思い、少し書きたいと思います。

まず、日本でポピュラーな同じ出し方の呼び方を、ミックスボイス、ミドルボイスなどと言ったりもしますが、ここでは一応、ハーフトーンボイスで統一します。

人間は大きく分けると、3種類の声の出し方が出来ます。表の声(チェストボイス、地声、ストレートボイス)、裏声(ファルセット、ヘッドボイス)それともう一つ、表と裏のちょうど真ん中の鳴らし方、ハーフトーンボイス(ミックスボイス、ミドルボイス)のこの3種類です。今日はそのハーフトーンボイスについて、具体的な例を挙げて説明したいと思います。

まず、ハーフトーンで歌う代表的なシンガーを、具体的に挙げてみましょう。マイケル・ジャクソンジャネット・ジャクソン、ノラ・ジョーンズ、ブルーノ・マーズ、エド・シーラン、比較的倍音の少ない、綺麗な透明感のあるハーフトーンで歌うシンガーと、ロック系の倍音を多く鳴らす、少しシャウトの入ったロッド・スチュワート、スティング、ブライアン・アダムス、ドン・ヘンリー、スティーブ・ペリー、R&Bのレイ・チャールズ、サム・クックなど多くの素晴らしいシンガーが、ハーフトーンを多く使って歌っているシンガーです。ハーフトーンボイスのトレーニングするのにすごく参考になるので、ちょっと聴いてみるといいと思います。

ハーフトーンの鳴らし方は、一般的には表の声と裏声の境目と鳴らしながら、ハーフトーンの鳴らし方を覚えていくやり方をやる方法が多いと思うのですが、そのやり方だとうまくいかない人の方が僕は多いと思います。そこでつまずいて諦めた人の話もよく聞きます。当スクールでは、ハーフトーンのトレーニングは、ウィスパーボイス~ハーフトーンに自然に変えていくやり方をとっています。その方が、自然にハーフトーンの鳴らし方に導きやすく、表の声から裏声の間にもっていくやり方で出来なかった人も、このやり方でやると、ハーフトーンの鳴らし方が分かりやすいと思うので、是非試してみてください。

ハーフトーンボイスは、ポップス、ロック、ボサノバ、ジャズ、R&Bにすごく適した鳴らし方なので、クラシック型のミックスボイスとは全く違うので、正しいポップス型のハーフトーンボイスをマスターしてください。

歌の表現がまた一つ広がると思います。歌うのがもっと楽しくなるはずです。表の声、裏声、ハーフトーンボイスこの3つの声を自由に使いこなすシンガーを目指し頑張ってください。僕らもベストをつくしサポートします。

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リップロールの基礎・腹式呼吸

こんにちは。当ボイストレーニングスクール講師の篠遠恵美先生
東京・吉祥寺 M&N Bit Of Sound ボイストレーニングスクール ボイストレーナーのめぐみです。

今回は、リップロールについてお話ししたいと思います。

いまレッスン受けている方はご存知かと思いますが、発声練習の時、腹式呼吸の確認などした後は、まずリップロールからレッスン始めると思います。リップロールとは、唇をプルプルプルプル震わせる練習です。なぜやるかというと、一定の空気を吐く練習のためです。歌が上手い人は、一定に息を吐けるのです。リップロールは一定の息が吐けないとプルプルが止まってしまうので分かりやすいからやります。もう一つのやる理由は、声帯のリラックス効果があるからです。アーティストのメイキング映像などで、リハーサル合間にリップロールやる姿を見たことはありませんか。ただ一定にプルプルする人や音階に合わせてプルプルする人。歌う前や発声の合間はやはりリップロールこまめにやると良いと思います。たまにレッスンで、リップロール苦手な方がいます。出来ない理由は、大抵、ほっぺに空気が入ってしまっているか、唇に力が入ってしまっているからです。そういう時は、人差し指を両指たてて、唇を下から支えてみてください。そうすると唇に力が入りにくく、ほっぺに空気が入りにくく、リップロールがすぐ出来る人が多いです。後は腹式呼吸を意識しながら正しく一定の息が吐けたらリップロールは続けて長く出来るはずです。まずは5秒。次は10秒。そういった感じで細く長く裏声でまずリップロール出来ると良いですね。その後は音階に合わせて練習してみましょう。そうして最終的には、リップロールもナチュラルな声帯の位置で前に抜けるように鳴らしましょう。これに関しては、レッスンで正しい位置で鳴ってるかトレーナーに見てもらいましょう。

実は私も昔、リップロール長く続けて出来ませんでした。3秒ぐらいしか続きませんでした。ですが1日5分でも練習すれば一週間くらいですぐ出来るようになりました。リップロールは人前でやるものでもないので、指使って出来れば何も問題ないと思います。出来ない人がいれば、やはり声帯のリラックス効果もあるので出来ると得なので、ぜひ苦手な方は試してみてください。慣れてきたら指の支えなしでもやってみてくださいね。

毎日練習続けてる方、たまに息詰まってしまう時もあるかと思いますが、楽しくなれば何も続かないので、楽しく歌っていきましょう。毎日暑い日が続きますが、体調には気をつけて素敵な一日をお過ごしください。

 

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リップロールの練習方法

初心者の方が自宅で出来るトレーニング

こんにちは。当ボイストレーニングスクール講師の山田由紀先生
東京・吉祥寺 M&N Bit Of Sound ボイストレーニングスクール ボイストレーナーのゆきです。

今回は、初心者の方が自宅で出来るトレーニングについてお話をしようと思います。

長くボイストレーニングを受けていると、少しずつ家でのトレーニングを習慣に出来ている方もいらっしゃると思います。でも、ボイストレーニングを始めたばかりの方には、「家で何を出来るのか?」「ボイトレ習いに行ってるのに、普段もしないといけないの?」など、色んな思いがあると思います。ボイストレーニングはスポーツと同じ様に筋肉を使ったり、声を出すときの感覚が重要なので、やればやるほど効果が出るものです。一番いいのは、ガッツリとボイストレーニングの時間をとり、集中して取り組むことですが、普段そんな時間をとれる方はごく一部だと思いますので、少しずつでも生活の中に取り入れていき、ボイストレーニングのハードルを下げて声を出すことが楽しくなっていけば、少しでも効果が実感できるのではないかと思います。

まず、朝のリップロールをしてみてください。一日の中で本格的に声を出す前にリップロールをすることで、朝のウォーミングアップになります。そしてリップロールに慣れてきたら、とにかくながらリップロールをオススメします。やはりどうしても声を出すときにノドが緊張する方がほとんどなので、リラックスすることをノドに覚えてもらうことが大切です。お風呂に入りながら、料理を作りながら、散歩しながら、自転車に乗りながら…などどこでもできますよ。音程は、初めは鳴らしやすい高さで。慣れてきたら、高音~低音~高音~低音を交互に出してみてください。途中で空気が足りるにも関わらず、リップロールが止まってしまうようでしたら、声帯の位置がずれている可能性があります。また、音楽を聴きながら曲に合わせてリップロールで歌ってみるのもおもしろいです。

次に、ハミングです。ほとんどの方が鳴らし方が分からず戸惑う部分だと思います。感覚をつかめれば必ずできますので、あきらめずにチャレンジしてくださいね。まだ鳴らし方が分からないうちは、どこでも出来ます。音程は一番楽な高さで大丈夫です。色々な方法で「ンー、ンー」とやりながら、自然な場所をさがしましょう。だんだん鳴らし方が分かってくると、結構うるさいので、注意してくださいね。

初めは、「意識をしながら声を出す」ことが大切です。無理をせずに、楽しみながらすすめてください。レッスンに慣れてくると、トレーニングの内容なども増えてきますので、その都度チャレンジしてみてください。ボイストレーナーにも相談してみると、その方のノドの状態や環境に合った、自宅で出来るトレーニングのアドバイスも受けられると思いますので、相談してみてくださいね!

裏声が苦手な方の改善方法

こんにちは。当ボイストレーニングスクール講師の小林桂尉子先生
東京・吉祥寺 M&N Bit Of Sound ボイストレーニングスクール ボイストレーナーのけいこです。

今回は、少し具体的な例を挙げながら、裏声の出し方について考えてみたいと思います。

生徒さんからの、多くある質問の一つとして、裏声がうまく出せない、どうやったら出ますか?という悩みです。全く裏声が鳴らなかったり、パワフルな表声が出せる方は、裏声が苦手だったり、クラシック(合唱)を勉強してきた方は、声楽的な発声の癖が強くついてポップス系の裏声を出すのが難しかったりします。思い当たる点、ありましたか?悩み解決に向けて、考えてみましょう。

出来ないことにこだわり、集中的に、ヒューヒュー、カスカスな状態の裏声を繰り返し出していく練習方法は、良い結果は得られません。何事もバランスが大切です。

まず最初に、裏声が鳴らない原因の一つとして、声帯に異常がある場合があります。耳鼻科でもやる方法ですが、口を少し開けて、舌を前に少し出して、イ~~と、声を出してみましょう。息漏れだけで、音(声)にならない場合は、なんらかの異常がある可能性があります。耳鼻科で声帯をみてもらいましょう。

声帯に異常がないのなら、大丈夫!
トレーニング開始です。
表声を、大きくパワフルに出している方は、大声をだそうと、無駄な力が入っていたり、響かせようとして、胸(身体)に声を持ってしまい、実は声帯の位置が引いていて、安定していないケースが多く、それに影響して、裏声になると小さな声になり、上手く鳴らない傾向があります。丁寧に表声を鳴らしていくことも、大事です。

クラシックの発声を勉強してきた人は、特に女性は、頭声(ヘッドボイス)を訓練するので、裏声は得意だと思いますが、あくびしたときのように喉は開いていて、声帯の位置が落ちている(引いている)状態なので、無意識に顎を引いて、目を開いて、後頭部(後ろ)を開けて、頭の方を狙って裏声を出してしまう癖がついてしまっている方が多いと思います。顎は引かないで、少し上に目線を上げ、自然な表情から声を出すよう心がけてみてください。正しくトレーニングを重ねていけば、強く息漏れの少ない裏声が出せるようになると思います。

クラシックの発声の頭声、つまり裏声なのですが、その名の通り、頭に響かせ(頭蓋骨)、その響きを前に放していく。ポップスの発声は、頭には響かせないが、頭、つまり上に感じる感覚は似ています。ただ大きな違いは、「ナチュラルな声帯の位置」だということ。色々と裏声を出すのに方法はあるとおもいますが、基本的に、リップロールで低いところから高いところまで上手く鳴らしていくことで、裏声に繋げていけたら理想的です。そして、バランスよく表声、ハーフトーンもナチュラルな声帯の位置で鳴らしていきましょう。裏声が苦手な方は、最後に出せるようになる(鳴ってくる)ケースが多いようです。

まずは、正しいリップロールのやり方を身につけてみてくださいね。とても大切です。

 

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