低音を出しやすくするためのトレーニング
2018/09/05
こんにちは。 今回は『低音を出しやすくするためのトレーニング』についてのお話をしてみたいと思います。 低音が出にくくて悩んでいる方、特に女性の方に多いと思いますが、少しずつ出しやすくなるためのトレーニングをしていきましょう。 低音が出しにくい場合、大体息が苦しくなったり、音がこもったりします。これは、声帯の位置が関係しています。理想的な出し方は、低音でも高音でも自然な声帯の位置で鳴らすことです。しかし、低音を出そうとすると「低い」というイメージがじゃまをして、声帯も下がりやすくなります。そうすると、胴体に響き、こもった音になります。あとは低いことを意識しすぎて、力んでしまうことで、さらに出しにくくなります。 低音が出るときの声帯の状態は、声帯の震える時の長さが関係しています。声帯を、ちょうど弦が震えている状態に見立てると、低音は震える声帯の長さが長くなります。分かりやすくギターで例えると、左手を何も押さえずに弾いてみるような感じです。逆に高音はというと、震える声帯の長さが短くなります。同じようにギターだと、弦を押さえながら弾く状態です。右手に近くなればなるほど音は高くなりますよね。それを声帯でやるのがポップスの発声方法です。これがスムーズに出来るようになると、低音の音域を広げることができます。 ではその方法を試してみましょう。まず、表の声で出しましょう。母音「ア・イ・ウ・エ・オ」の中で得意な発音があればそれがいいと思います。なければどれでも大丈夫ですよ。では、私は「ア」が好きなので、それで進めます。表の声で「アー」とのばしていくのですが、始めは少し高めの出しやすい高さで出しはじめ、音程を坂を降りるように下げていきます。でも、音程は下がっても声帯は下げないように!ここが重要です。音と一緒に声帯が下がっていくと、低くなるにつれ息が苦しくなると思います。では、どの状態になればいいのかというと、「音程は下がるが、喉は下がらない状態」です。言葉で説明するのは少し難しいのですが、口からでる空気の量があまり変わらない感覚のまま音だけ下がっていき、最後低くなったときに、音がガタガタとした感じになります。声帯(ノド)が震える感じが増えてくる感覚になります。低くなったときの音はアの声というより、むしろ口の形がアなだけで、声帯が震えている音が口から出ているだけのような感じです。声帯が緩んでいるような感覚も出てくるかもしれません。ここで大事なのは、無理やり出そうとすると、力んで出ないので、とにかく焦らずリラックス!です。この出し方がうまく出来れば、うまく低音が鳴らせるノドの状態になっています。この感覚のまま低い音を鳴らすようにしてみると、少しずつですが、スムーズに低音が出るようになります。低音の声帯の位置を安定させると、高音の音域も出しやすくなる方が多いです。固まっていた声帯がスムーズに動かせるようになるからだと思います。 ぜひ皆さま試してみてくださいね。それでは楽しいボイトレを! |