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裏声が苦手な方の改善方法

2018/07/18

こんにちは。当ボイストレーニングスクール講師の小林桂尉子先生
東京・吉祥寺 M&N Bit Of Sound ボイストレーニングスクール ボイストレーナーのけいこです。

今回は、少し具体的な例を挙げながら、裏声の出し方について考えてみたいと思います。

生徒さんからの、多くある質問の一つとして、裏声がうまく出せない、どうやったら出ますか?という悩みです。全く裏声が鳴らなかったり、パワフルな表声が出せる方は、裏声が苦手だったり、クラシック(合唱)を勉強してきた方は、声楽的な発声の癖が強くついてポップス系の裏声を出すのが難しかったりします。思い当たる点、ありましたか?悩み解決に向けて、考えてみましょう。

出来ないことにこだわり、集中的に、ヒューヒュー、カスカスな状態の裏声を繰り返し出していく練習方法は、良い結果は得られません。何事もバランスが大切です。

まず最初に、裏声が鳴らない原因の一つとして、声帯に異常がある場合があります。耳鼻科でもやる方法ですが、口を少し開けて、舌を前に少し出して、イ~~と、声を出してみましょう。息漏れだけで、音(声)にならない場合は、なんらかの異常がある可能性があります。耳鼻科で声帯をみてもらいましょう。

声帯に異常がないのなら、大丈夫!
トレーニング開始です。
表声を、大きくパワフルに出している方は、大声をだそうと、無駄な力が入っていたり、響かせようとして、胸(身体)に声を持ってしまい、実は声帯の位置が引いていて、安定していないケースが多く、それに影響して、裏声になると小さな声になり、上手く鳴らない傾向があります。丁寧に表声を鳴らしていくことも、大事です。

クラシックの発声を勉強してきた人は、特に女性は、頭声(ヘッドボイス)を訓練するので、裏声は得意だと思いますが、あくびしたときのように喉は開いていて、声帯の位置が落ちている(引いている)状態なので、無意識に顎を引いて、目を開いて、後頭部(後ろ)を開けて、頭の方を狙って裏声を出してしまう癖がついてしまっている方が多いと思います。顎は引かないで、少し上に目線を上げ、自然な表情から声を出すよう心がけてみてください。正しくトレーニングを重ねていけば、強く息漏れの少ない裏声が出せるようになると思います。

クラシックの発声の頭声、つまり裏声なのですが、その名の通り、頭に響かせ(頭蓋骨)、その響きを前に放していく。ポップスの発声は、頭には響かせないが、頭、つまり上に感じる感覚は似ています。ただ大きな違いは、「ナチュラルな声帯の位置」だということ。色々と裏声を出すのに方法はあるとおもいますが、基本的に、リップロールで低いところから高いところまで上手く鳴らしていくことで、裏声に繋げていけたら理想的です。そして、バランスよく表声、ハーフトーンもナチュラルな声帯の位置で鳴らしていきましょう。裏声が苦手な方は、最後に出せるようになる(鳴ってくる)ケースが多いようです。

まずは、正しいリップロールのやり方を身につけてみてくださいね。とても大切です。

 

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